建物図面

資料番号  M010
資料名  富士山観測所 計画略図第1 (側面図)
 よみ  
年代  
説明

 窓戸締之図

下見張内部之図

正面之図

 

 野中勝氏所蔵

 

 

 

 

 


資料番号  M011
資料名 富士山観測所 計画略図第2 (平面図)
 よみ  
年代  
説明

  野中 勝氏所蔵

 

 

 

 

 


資料番号  M009
資料名

 富士山観測所計画図第2(平面図)の続きと説明

(M011と接続)

 よみ  
年代  
    野中勝氏所蔵
説明

 

観測所は木造平家にして外面下見張出の部を除き建坪三十坪山頂賽河原の地面上に建設するものにして本舘のみは之を暖地の上に設く

土台の外面に現るゝ部分は煉化石五段積とす

屋根は裏板の上を塗炭板を以て葺き桁の下端に達せしめ其上を再び尺毎に銅線を以て両端の桁に緊結し家屋の外面は総て俗に英吉利下見と称するものにして白ペンキを以て之を塗抹す

而て内部の壁則ち第二図中双線は総て柱を挟て内外より板を以て張詰めたるものにして外面の下見と此双線との間隙には石塊を填充して風衝に備ふ第二図中外部の黒線は下見張土台の位置なり

天井は本舘及観測室高さ八尺総て板を用ゐペンキを塗抹す

荷觧場及び廊下蓄積所等は天井なし

但し桷の下端を板にて張詰む柱の長さ六尺室内の四壁及び床は総て板を用ゐペンキを塗抹す

但し荷觧場廊下等は之を略す而て所長室寝室事務室定夫部屋の四室は板の上を再び 毛氈を以て四面上下総て張詰む

観測室と本舘との距離を伸んと欲せば中央の廊下のみ伸せば事容易にして用足るべし

単に入口と記するものは板戸にして巾二尺長さ六尺余なり

殊に出入口と記するものも板戸なれども巾三尺長さ六尺余なり

但し第一研究室の出入口のみは成るべく運動場に明りを取るの必要あれば腰高硝子戸とす

単にマドと記するものは総て巾二尺長さは桁に達す

其床よりの高さ二尺五寸にして板戸と二重の硝子戸とを備ふ

而て大まどと記するものは巾三尺長さ六尺孰れも観音開きの硝子戸なり運動場の明り取に用ゆ

又単に明り取と記するものは巾二尺長さ壱尺板戸と二重の硝子戸を具ふ但し観測室の明り取のみは巾三尺とす

入口及び窓の戸かまちには毛布の片を附し寒風の侵入を防ぐ

広場の出入口の傍に梯子を具ふ

寒暖計室は方凡そ三尺晴雨計室の高さ三尺の辺を貫て外面に突出せる張出にして晴雨計室に接せる一面は上げ下げ戸となし自余は薄板を以て之を塞ぐ底板は抜去りて空気を流通せしむるを得

晴雨計室は九尺に六尺にして中央に晴雨計を懸垂すべき立柱あり此室の窓は西に面すれども北方に変更することを得

器械室は九尺に六尺なり室内三方に巾二尺の机あり有用なる測器を排置す

 

以上の各室に属する廊下は九尺に三尺なり

左右に薪炭室を有する廊下は参間に三尺にして総て板の間とす

荷觧場も板の間にして物置を兼ぬ

寒中用出入口は方三尺とす寒暖計室と仝様の装置にして各所の入口凍結して開閉する能はざるとき之を用ゆ

所長室は方六尺中に巾二尺五寸の寐棚一個と巾二尺の机を具ふ

寐室は非番技手の休息室兼手荷物置場にして九尺に六尺中に巾二尺五寸の寐棚上下二個を具ふ

事務室は方九尺本舘の東南隅に在りて最上の位置を占む而て戸を排けば一直線に観測室に行き得べし中に煖炉を具ふ

定夫部屋は七尺五寸に六尺なり

厨房は九尺五寸に六尺にして総て土間とす一隅に湯桶を埋めて沐浴に供す浴後湯は管を以て便所に流出せしめ糞尿の凍結を防ぎ且つ之を浚渫す

便所は方三尺にして前に之に均しき一室を設け力めて之を離隔す且つ便口には蓋を備ふ而て北壁には窓を設けず是れ寒中に至れば到底開閉する能はざればなり故に手届の所に蓋付の臭気抜を設け単に明りを取る為に浴室に接せる壁に密閉したる硝子窓を設く

第一第二研究室は共に九尺に六尺にして巾二尺の机兼寝棚を具ふ

予備器械室及び暗室は共に方六尺にして巾二尺の机と巾一尺の棚を備ふ

運動場は広さ十二畳にして寒中運動場に用ゐ夏季は応椄所に充て来訪者をして漫に事務室に入りて執務を妨ぐることなからしむ而て寐室及び定夫部屋の窓研究室の入口等より明りを取る

所長室寐室事務室定夫部屋厨房を除くの外他は毛氈又は絨繵を敷く

前面の広場は凡そ三十余坪西南隅に百葉箱あり又六七個の四角形の散在せるは器械を装置する予備柱とす

上図は第一第二共に曲尺九分を以て壱間と仮定す